誤魔化せない真実。

今、ちょっと書く方をちょっと頑張っている。
最近ライターの友人と3人立て続けに会って、触発されたかも知れない。

英語のブログにアップしているストーリーの続きと、
とある短編小説のなんちゃって訳を平行して書いている所。

そのなんちゃって訳の短編を是非是非紹介したい。
ジョナサン・ノラン氏の書いた『メメント・モリ』
ラテン語かなんかで、”生きている限り必ず死は訪れる”っていうようなイミらしい。
作者はバットマンシリーズで有名な映画監督のクリストファー・ノラン氏の弟さんであり、
この超短編小説は同監督の出世作となった『メメント』の原作。

映画版はアートハウス作品に近い独特の雰囲気があって、
サスペンスでありながら、あらゆる感情を動かされる、
アタマまで主人公と同様におかしくなっていくような感覚を起こされる程の
絶妙な演出にコーフンを覚えたものだ。

そして、数年前弟さんの書いた原作をネット上で発見。
映画とはかなり別物。
メインのアイデアと、独特のトーン、雰囲気とリズムは共通している。
主人公の記憶の様に断片的で、散文詩のような淡々としたスタイルの文章なのに、
あらゆる感情を揺さぶられる。
ワタシの好きなスタイルの文章だ。
現在と過去の交差。

一人称でスタートするメッセージは誰からのものか。
もしかしたら主人公自身が書いたものかもしれない。
どこかで迷路に誘い込まれる。

行間を読むとか、雰囲気を感じ取るとか、
そういうのを大切にする日本人にとっては
耽美感を持った魅力的な文章。
それで居て、バンド音楽のような
ファンキーな、リズム感も併せ持っている。

なんちゃって訳だから、
その淡々としたリズムと、トーンを壊さないようにしようと思いながら
少しずつ訳している。
コピーライトとかの問題は個人ブログだし、多分。。。ないと思いたい。

ではでは、手始めに第一章。

***************************************

Memento Mori

1

"ごまかせない真実を打ち抜く弾丸のように!"
—Herman Melville

あんたの奥さんはいつも言っていた。あんたは自分の葬式にさえ遅れるだろうって。覚えてるか?ちょっとした冗談だった。あんたがどうしようもなく間抜けた野郎だったから-いつも遅刻する、モノを忘れる、あの事件が起こる前でさえそうだったんだ。

そして今、あんたは奥さんの葬式に間に合ったのだろうかって、考えている。
そこにいた。それだけは分かっている。それがその写真の目的だから-そのドアの脇に貼ってあるヤツだ。通常、葬儀では写真は撮らない。でも誰か、あんたの医者か誰かだ。多分。あんたが覚えてられない事を知ってたんだ。その医者たちがわざわざ綺麗に大きく写真を焼いてそこに貼ったんだ。ドアの横に。だから間違いなくあんたの目に入る、あんたが起き上がって奥さんがどこに居るのか探すたびに。

写真の中の男、花束を抱えているヤツは誰かって?そいつはあんただ。で、あんたは何してる?あんたは墓標に彫られた名前を読んでいる。誰の葬式に出ているのか知る為に。今これを読んでいるのと同じだ。誰か知らないけど、何の理由でドアの横にそんな写真を貼ったのか知る為に。でも何で記憶できない事について読む必要がある?

奥さんは死んだ。死んで良かったんだ。で、あんたは今傷ついている、知らせを聞いて。勿論、あんたの気持ちは分かっている。あんたは多分完全壊れているだろ。でも、5分、10分、或いは30分まるまる持つかもしれない、それを忘れてしまうまでに。

でも、忘れる-それだけは保証する。数分経ったらあんたは必ずドアに向かう、奥さんをまたぐるぐる探す。写真を見つけて崩れ落ちる。何度その知らせを耳にしなければならないのか、あんたの壊れたアタマじゃない、あんたの身体の一部が、思い出し始めるまでに。

永久に終わらない苦悩。永久に消えない怒り。先も見えない不毛な状態。多分何があったかさえ、あんたは分かっていないんだろう。俺にさえ、自分が完全に把握してるとは言えない。逆行性健忘症。そうドアのサインには書いてある。CRS disease= (Can’t Rememenber Shit) クソみたいに簡単な事も思い出せないビョーキ。そう、あんたのカンは俺と似たり寄ったりだ。

自分に起きた事だって多分あんたは覚えてないんだろ。でも、彼女に起こった事は覚えてる、そうだろ?医者は話したがらない。オレの疑問にも答えない。あいつらはあんたの様なビョーキを持つヤツがそういう話を聞くのは良くないと思ってる。でも、あんたは充分なほど覚えてる。そうだろ?アイツの顔は覚えてるはずだ。

だから今これを書いている。無駄かもしれない。あんたが俺の話を聞くまでに何度これを読まなきゃいけないのかも知らない。あんたがこの部屋にもうどの位閉じ込められているのかさえ知らない、あんただって知らないんだ。でも物忘れのいいとこは、自分を無意味な生き物と見限る事すら忘れてしまえる事だ。

遅かれ早かれ、あんたは何かしら行動を起こしたいだろ。で、その時が来たら、俺を嫌でも信じなきゃいけない。俺があんたを助けられる唯一の人間だからだ。

***************************************

現在第二章のなんちゃって訳進行中。

ではでは。

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No title

全然、なんちゃって訳じゃないですやん(^ω^)

原文の方は、もちろん読めないから
細かい部分とかは解らないけど

ふぅみんさんの訳で
原文が持つニュアンスも感じ取れるよ(^-^)

Re: No title

浩司さん、いらっしゃい。
温かいコメントおおきにです。v-406

ぼちぼち訳してます。原作、かなーりシンプルなんで英作文学生時代得意でしたーってひとなら結構楽に読めちゃうと思います。でもねぇ、当時はワタシ英作文も英文読解もかなり底辺彷徨ってましたからね。。。
Profile
齢45になるベテランてんかん患者です。 お仕事はきちんとしながら オフはだらだらと生活してます。 仕事仲間には私が怠け者とはバレてません。 てんかん、っていう以外はまあ、普通。 つまんない冗談とかよく言ってます。

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Author:ふぅみん:D
16歳の時にてんかん発病。
闘病歴24年。(な、長い!)
7年前、オーストラリアのメルボルンでソウルメイトと出会い、8ヶ月後に結婚。

性格:真面目な変人。オープンな性格。時々情緒不安定。
タイプ:エロオヤジ系。
煽てられると調子に乗る。

いつも、ありがとう。

折角ブログを覗きに来てくれる人が居るのに、
サボり癖のついている最近のワタシ。
だけど、結局戻ってくる。
どんなに長くサボっていても
その内にきっと必ず書きたくなるから。

ブログってそんなものなのかも知れない。
もう書き始めて何年になるんだろうか?

ブログと共に、
ワタシも歳をとり。
成長し。(?)
他の人のブログとつながる。

あ、あのヒト、どうしてるかな?
なんて、ワタシも覗きにいく。
毎日頑張って書いているヒト、
ぼちぼち頑張っているヒト、
さまざまだけど、
ああ、頑張っているんだな、って分かるだけで、
一日の終わりに、ワタシに元気をくれる。
ホントにありがとう。
そして、来てくれたヒト、ありがとう。

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